「ダンプ母ちゃん」と呼ばれた母は4㌧ダンプを乗りこなしていた!

故郷

最初はこんな大きな車に乗るつもりはなかったんです。
でも、現場ではどうしてもダンプを移動しなければならないときがあるでしょ。
そんなときに限って男の人たちは忙しくて……
そんなら、私が乗っちゃえって思ったんです。
私、身長が145cmしかないんです。
初めはつま先でペダルの操作をしてたんですよ。
けど、今はダンプも乗用車と同じように、座席が前後にスライドできるようになってるんです。
ボンネットの長い乗用車より、ダンプのほうがずっと楽ですよ。


地元の広報誌「生き方の追求」に掲載されたときの母のコメントです。
私の母は20年間建設会社に勤め、無事故・無違反の優良運転手表彰を受けました。
母はいとも簡単に4トンダンプにまたがり、颯爽と建設現場に出かけていきました。

建設会社のある浜松市天竜区佐久間町から、浜松市の中心部まで仕事に行くこともありました。
母は建設会社和田班の紅一点でした。

母は退職後は1日も欠かさずに畑仕事に精を出しました。
そんな気丈な母も病気には勝てず、2019年5月3日、84年の生涯をまっとうしました。

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