国宝8棟、重要文化財34棟の豪華絢爛な美しさを誇る日光東照宮

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 1999年(平成11)に世界遺産に登録された、超有名な「日光東照宮」。久能山東照宮、上野東照宮と並んで日本三大東照宮と言われています。この日光東照宮についてご紹介します。

日光東照宮とは

 江戸幕府初代将軍・徳川家康を神格化した東照大権現が主祭神として祀られています。境内には、一日中眺めていても飽きないほど豪華絢爛な「陽明門」をはじめ、国宝8棟、重要文化財34棟を含む、55の建造物が建ち並んでいます。全国各地から集められた名工たちによって5,137体の彫刻が施されています。

石鳥居(いしとりい・重要文化財)

 石鳥居は1618年(元和4)、九州の筑前(福岡県)藩主・黒田長政公によって奉納されました。石材は九州から船で小山まで運ばれ、その後陸路で人の手によって日光まで運ばれました。

五重塔(ごじゅうのとう・重要文化財)

 五重塔は1650年(慶安2)、若狭の国(福井県)小浜藩主・酒井忠勝公によって奉納されました。1815年(文化12)に火災に遭いましたが、その後1818年(文政1)に同藩主・酒井忠進公によって再建されました。

表門(おもてもん・重要文化財)

 表門は東照宮最初の門で、左右に仁王像が安置されていることから「仁王門」とも呼ばれています。

神厩舎・三猿(しんきゅうしゃ・重要文化財)

 神厩舎はご神馬をつなぐ厩(うまや)です。昔から猿が馬を守るとされているところから、長押上には猿の彫刻が8面あり、人間の一生が風刺されています。なかでも「見ざる・言わざる・聞かざる」の三猿の彫刻が有名です。

三神庫(さんじんこ・重要文化財)

 上神庫・中神庫・下神庫を総称して「三神庫」と言い、この中には春秋渡御祭「百物揃千人武者行列」で使用される馬具や装束類が収められています。また、上神庫の屋根下には「想像の像」の大きな彫刻が施されています。

陽明門(ようめいもん・国宝)

 陽明門は日本を代表する最も美しい門で、宮中正門名をいただいたと伝えられています。いつまで見ていても見飽きないことから「日暮の門」とも呼ばれ、故事逸話、子供の遊び、聖人賢人など500以上の彫刻が施されています。

廻廊と御本社(かいろうとごほんしゃ・国宝)

 廻廊は陽明門の左右に延びる建物で、外壁には日本最大級の花鳥の彫刻が飾られています。いずれも一枚板の透かしには彫りには極彩色が施されています。御本社は本殿・石の間・拝殿からなり、東照宮の最も重要なところです。

眠り猫(ねむりねこ・国宝)

 眠り猫は左甚五郎(ひだりじんごろう)作と伝えられています。牡丹の花に囲まれた日の光を浴び、うたたねをしているところから「日光」に因んで彫られたとも言われています。

そのほかの社殿

 写真で紹介できませんでしたが、そのほかに、「御水舎(おみずや・重要文化財)」、「唐門(からもん・国宝)、「神興舎(しんよしゃ・重要文化財)」、「祈祷殿(きとうでん・重要文化財)」、「奥宮(おくみや・重要文化財)」などの社殿がありました。

おわりに

 私が日光東照宮を訪れたときには、台風2号と梅雨前線の影響であいにくの雨でした。ところが、雨に煙る「陽明門」をはじめ社殿の数々が、かえって神秘的な雰囲気を醸し出していてどこか厳かな感じがしました。NHK大河ドラマ「どうする家康」で話題の徳川家康が祀られている「日光東照宮」は、一見の価値があります。

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