これまで15回にわたって、私が出版した本の紹介をしました。
その内訳は随筆5冊、児童書5冊、小説5冊の合計15冊です。
そのうち、14冊は自費出版でした。
最新作の小説「俺たち花も実もある一浪組」だけは、唯一共同出版と言われる出版形式です。
自費出版は、文字通りすべての費用を著者が負担するものです。
商業出版は、出版社が全額を負担するものです。
共同出版は、著者と出版社が費用を分け合うものです。
では、なぜ「俺たち花も実もある一浪組」が共同出版できたのでしょうか?
その訳を包み隠さずお教えします。
講評は自費出版の誘いだった!
東京都渋谷区千駄ヶ谷に「幻冬舎」という大手の出版社があります。
その出版社の編集者が無料で小説の原稿を読んで、講評を書いてくれるという企画がありました。
小説の原稿をメールで送ると、数週間後に講評がメールで返信されてきました。
そのメールには小説の講評とともに、「とてもおもしろい小説なので自費出版してみないか?」というコメントが添えられていました。
自費出版ですので全額著者負担で、200万円くらいかかると言われました。
もちろん、そんな高額なお金はありません。
即、お断りしました。
他社に原稿を送った結果は?
東京都中央区日本橋にある「日本橋出版」が、小説の原稿を募集していました。
幻冬舎から高評価を受けていたので、ひょっとしたらという想いで原稿を送りました。
1週間くらいで返信がきました。
「なかなか読み応えのある小説なので、弊社の関連会社つむぎ書房から本を出版してみないか?」というお誘いでした。
天下の「幻冬舎」からお墨付きをもらっていたので、少しばかり自信があり二つ返事でお引き受けしました。
つむぎ書房から示された出版条件は「共同出版」でした。
つまり、私著者と出版社が費用を分け合うという出版形式です。
その費用は自費出版の10分の1ほどです。
すぐに出版に向けて契約書を取り交わしました。
出版に向けて
去年の11月に出版契約書を取り交わし、出版に向けて準備がはじまったのが12月からでした。
出版準備は、私と出版社のメールのやり取りだけで進められました。
実はこの小説、出版社に送った時点では300ページを超えていたのです。(実際の本は210ページ)
1冊1,500円程度の価格で出版したいという指示がありました。
そのためには、100ページほど分量を減らさなければなりません。
100ページも減らすのは至難の業でした。
分量を減らすのに1か月近くかかったでしょうか?
何とか200ページに短縮して、再度原稿を送りました。
OKが出て、本文のレイアウトが示されました。
その後は言葉の言い回しや、誤字脱字の修正等、何度もメールでやり取りをしました。
表紙は読者にインパクトを与える
7か月ほどかかって本文が完成しました。
最後はいよいよ表紙のデザインです。
5人のイラストレーターを紹介されました。
アニメ調からリアリティあふれるものまで、各イラストレーターの作品がメール送信されました。
迷いに迷った挙句、小説のイメージにぴったりなイラストレーターを選びました。
私には表紙のイメージが頭の中で出来上がっていました。
小説の最後の場面を自らスケッチをして送りました。
1か月後、私が描いたイラストのイメージ通りの表紙が出来上がりました。
その後、タイトルが3案示されました。
イラストは間違いなく読者にインパクトを与える素晴らしいものなので、タイトルは控えめなものを選びました。
完成 ネット販売と店頭販売
本が完成するまで9か月かかりました。
8月23日、とうとう私の本がアマゾンから出版されました。
同時に、自作のPOP広告とともに浜松市の書店にも並びました。
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