山や川の自然が豊富な田舎で生まれ育った少年たちの忘れられない物語

小説

私は静岡県浜松市北部の山間地で生まれ、育ちました。
山や川の自然がいっぱいの美しい町です。
子どもの頃の遊びのバックグラウンドは、清流の流れる、澄み切った川でした。
そこには魚をはじめ、様々な生き物が生息していました。
その川で展開されるいろんな出来事は、私の好奇心をくすぐり、人としての成長を後押ししてくれました。
その頃の貴重な経験は、今でも鮮明に頭に浮かびます。
これをどうしても多くの人に伝えたいと、筆を取りました。

物語のタイトル

静岡県の西部に位置する浜松市には、一級河川「天竜川」が流れています。
かつて「暴れ天竜」といわれた大河です。
この川は長野県の諏訪湖を源流とし、浜松市を縦断して遠州灘に注いでいます。
天竜川の沿岸には私が生まれ育った、天竜区佐久間町があります。
そこにはかつて日本一の水力発電を誇った、「佐久間ダム」があります。
わが町佐久間町浦川には天竜川の支流、「大千瀬川」が流れています。
私の実家のそばには、その大千瀬川の支流の「相川」の上流に当たる「瀬戸川」が流れています。
その瀬戸川は私の小学生にころの遊びのバックグラウンドでした。
その瀬戸川を「瀬名川」に変え、そこで展開される選りすぐりの五つ物語を執筆しました。
その物語のタイトルは、「瀬名川短編集 思わず笑みがこぼれる五つの小さな物語」です。

選りすぐりの五つの話

瀬戸川をめぐる楽しいお話は数限りなくあります。
その中からどんなお話を選び、五つにまとめるか、かなり頭を悩ませました。
その中でも小学生のころ父から教わった「魚釣り」と「ふてばり」は、どうしても外せませんでした。

私は都会から田舎に遊びに来た従弟に魚釣りを教えました。
従弟は釣り堀で魚を釣ったことはありましたが、川で魚が釣れることを知りませんでした。
私はエサの捕り方から魚の釣り方まで、得意になって従弟に教えました。
その様子を描いたのが、第一章「小さな釣り名人」です。

瀬戸川の上流には「トト」という大きな淵がありました。
そこには腹が真っ赤で30cmを超える巨大ハヤ、「あかぶと」が棲んでいると父から教わりました。
それをどうしてもつり上げたいという衝動に駆られました。
その様子を描いたのが、第二章「亀淵の主 あかぶと」です。

父はウナギの捕り方も教えてくれました。
子どものころ瀬戸川には養殖ではなく天然物のウナギがたくさんいました。
夕方、「ふてばり」と呼ばれる仕掛けを岩の中に仕掛け、翌朝にそれを引き上げるのです。
仕掛けを引き上げるときのワクワク感が、何とも言えない醍醐味でした。
その様子を描いたのが、第三章「ウナギ捕り名人 ふてばり」です。

昭和48年8月、台風7号の影響で瀬戸川が氾濫しました。
当時は堤防がなくて、川沿いにあった私の家の畑に浸水し、野菜がほぼ全滅してしまいました。
大きな被害を受けた野菜の代わりに、浸水した畑には魚やウナギがうじゃうじゃ入り込みました。
その魚やウナギを父と一緒に網ですくったのが、忘れられない思い出になりました。
その様子を描いたのが、第四章「大洪水の恩恵」です。

近所には私の弟ふたりを含め、仲のいい幼馴染が6人いました。
その6人で夏休みに山を探検して基地を作ったり、川で泳いだり釣りをしたりして遊びました。
私は6年生最後の夏休みに、小学校指定水泳場の栗の木の下にテントを張って一晩過ごすことを提案しました。
子どもだけで川で過ごすことは今では非常識ですが、親を説得してこの冒険を実現させました。
みんなで食事を作り、肝試しをやって私は小学校最後の夏休みの思い出を作ることができました。
その様子を描いたのが、「河原お泊り大冒険」です。

読者に伝えたいこと

田舎ならではの自然体験は、何事にも代えがたい貴重なものです。
その体験は子どもの好奇心をくすぐり、人としての成長の糧になります。
都会で生まれ育った人には味わうことのできない貴重な体験です。
このような子どものころの貴重な体験が、今の自分の成長の原動力になっているような気がします。
それをどうしても読者に伝えたい。
都会には都会のよさがあり、田舎には田舎のよさがあります。
田舎の生活を知らない私の従弟のように、この物語を通して都会で育った読者のみなさんが、少しでも田舎の生活を味わっていただければ幸いです。
また、田舎で育った大人の皆さんも、かつて自分が生まれ育った自然の中での体験を思い出していただければありがたく思います。
少子高齢化で田舎で生まれ育ち生活している子どもの数がぐんと減りました。
だからこそ、自然との営みは貴重なのです。

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