800年以上の歴史を持つ草津温泉のパワースポット「光泉寺」

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 草津温泉と言えば「湯畑」(草津温泉街の中心に位置し、毎分4,000ℓの温泉が湧き出る草津のシンボル)と「湯もみ」(大きな浴槽の中の湯を厚板を使ってかき回し、高温の湯を適温に冷ますこと)ですが、その「湯畑」と湯もみと踊りショーを行う「熱乃湯」の目と鼻の先にある、「光泉寺」は意外と知られていません。どんなお寺なのかご紹介します。

「光泉寺」の場所

 草津温泉の中心部から南西方向を眺めると、緑の木々がうっそうと生い茂っている一角があります。「湯畑」を観賞した後、振り返ってゆっくりと南西方向に歩を進めると、すぐに光泉寺の名前が刻まれた石柱と120段の石段が見えてきます。

「光泉寺」は日本三大温泉薬師の1つ

 日本三大温泉薬師とは、有馬温泉にある「温泉寺」、山中温泉にある「医王寺」、そして草津温泉にある「光泉寺」です。薬師とは簡単に言えば病気を治す仏様のことです。本堂境内には「弘法大師」の立像が立っています。

「光泉寺」の歴史

 721年に行基(ぎょうき)は薬師堂を創建しました。光泉寺は1200年(正治2)に、当時草津を治めていた湯本氏によって白根明神(草津市)の別当院(白根明神を管理するために置かれた寺)として再建されたと言われています。また、薬師堂とは、薬師如来を本尊とする仏堂の呼称です。国宝に指定されている「豊楽寺」、「醍醐寺」、「大善寺」などが有名です。

釈迦堂

 釈迦堂は1703年(元禄16)に、江戸の医師外嶋玄賀によって建立されました。玄賀は東大寺大仏修造に貢献したので、釈迦堂の本尊をつくった、東大寺公慶上人から二体の釈迦像の一体を譲り受けたと言われています。

五重塔

 五重塔は私たちが訪れたときは建設工事をしていました。この五重塔は11月中旬には修復工事が終わり、全体像を見ることができると言います。昨年9月に地鎮式、11月から基礎工事、今年の5月から本体工事、7月に心立柱式(棟上げ)を行い、10月末に足場の撤去作業が終わり、11月中旬には本体が顔を出す運びになっています。

おわりに

 草津温泉の中心部に、こんな由緒あるお寺があるとは思いませんでした。「湯畑」や「湯もみ」を訪れる観光客は大勢いますが、意外とこのお寺に足を運ぶ人は少ないようです。すぐ近くにあるのですから、一度は訪れる価値があります。石段から下を眺めると、街並みに溶け込むように「湯畑」が見えます。写真の左には「湯もみ」ショーが行われる「熱乃湯」があります。

 

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