緑茶の栽培面積第1位は静岡県。我が家の茶摘みの仕方を教えます!

アクティビティ

 若葉の季節になると、我が家は茶摘みの時期を迎えます。
 我が家は静岡県浜松市天竜区佐久間町の山間地にあります。
 温暖な静岡県の中でも寒冷地ですので、平地の茶園より若干茶摘みの時期が遅くなります。
 近隣のお宅ではゴールデンウィーク辺りが最盛期ですが、我が家は連休明けの10日前後です。
 子どもの頃は近所総出で何日もかけて茶摘みをしていましたが、今は摘み手の減少で茶園の規模を余儀なく縮小しました。
 摘み手は私と妻(茶摘み機)、私の弟夫婦(手摘み)の4人だけです。
 それでは、我が家の茶摘みについてご紹介します。

https://amzn.to/3XAivxn

茶園の場所

 我が家は低山の斜面に建っています。
 茶園は自宅のすぐ裏手と、自宅から80mほどの坂を下った川沿いの2箇所にあります。

茶園の面積と茶畝について

 自宅のすぐ裏手の茶園の面積は、約200㎡(2a)です。
 裏手の茶畝の幅は、約60cmで長さは約20mで5畝あります。
 川沿いの茶園の面積は、約1200㎡(12a)です。
 川沿いの茶畝の幅は、約1mで長さは約60mで8畝あります。

茶摘みの準備

 茶摘みに必要な物は、「茶摘み機と受け袋」、「機械の燃料(混合燃料)」「網袋(摘んだ茶を入れる袋)」7~8袋、「茶かご(手摘みで摘んだ茶をいれるかご)」大小各5~6個、※茶枝などのゴミを取り出して綺麗になった茶を詰める袋5~6袋 などです。 ※については後で説明します。
 作業着に着替え、摘み取った茶を広げておくビニールシート(機械摘みと手摘みの2箇所)を納屋に敷いておきます。

茶摘み機

 30年ほど前に購入した「KAWASAKIの茶摘み機」を使っています。
 昨年エンジンの強弱を調整するレバーにつながっているワイヤーが切れたので、今年地元の農業機械販売店で付け替えてもらいました。
 店主曰く、「大事に使ってるねえ。茶摘み機はまだ当分の間使えますよ」とお墨付きをもらいました。

茶摘み機の操作の仕方

 茶摘み機には80㎝ほどの長さの刃が付いていて、これが茶葉を刈り取っていきます。
 刃を水平に保ちながら、新芽の高さに合わせて機械を動かしていきます。
 自宅の裏手の茶園は1往復(山側と谷側)、川沿いの茶園は1.5往復します(幅が広いので、山側、谷側、頭の3回行わなければなりません)
 機械の刃を茶畝に深く入れすぎてしまうと枝やごみが入り込んでしまうので、新芽の高さを確認しながらゆっくりと機械を動かしていきます。
 真ん中に青い網目がついた袋(茶葉を受ける袋)を後ろで茶畝の高さに持ち、機械の動きに合わせて袋を動かしていきます(私が機械操作、妻が受け袋操作)。
 だいたい1畝くらいで受け袋がいっぱいになるので、受け袋から網袋に摘み取った茶を移します。
 それでは、実際に刈り取っている様子を迫力のある茶摘み機の音とともに動画でご覧ください。
 

手摘み

 利き手の親指と人差し指の間に新芽を1芽ずつはさんで、人差し指を少し曲げ具合にして葉の下で折り取るように摘みます。
 そのとき、もう片方の手で揺れないように、枝の部分を押さえます。
 茶樹の下の方から上に向かって、積み残しがないように摘み取ります。

運搬

 茶摘み機の後ろに取り付けた受け袋に入り込んだ新茶は、網袋に詰め替えます。
 これを1袋ずつ納屋まで担いで運んでいきます。
 自宅の裏手の茶園の新茶を運ぶのは苦労しないのですが、川沿いの茶園で摘み取った新茶を運ぶのはひと苦労です。
 なぜなら、80メートルの斜面を網袋を担いで登っていくのですから。
 網袋の重量はおよそ8~10kgです。
 それを6~7個くらい運んでいきます。
 1回に網袋1個ですから、川沿いの茶園まで6~7往復しなければなりません。
 スポーツジムの筋トレ並みに体力を使います。

ゴミ出し

 茶摘みは午前中に終わり、昼食を挟んで午後からは納屋に運んだ新茶の中に混じっている茶枝やゴミを出します。
 ブルーシートに広げた新茶をふるいにかけ、ゴミと茶に分けていきます。
 ゴミを除去した新茶は網袋に詰めていきます。1袋の重量はおよそ14~15kgになります。
 今年は6袋出来ました。
 今年は昨年よりも摘み取ったお茶の量が少なかったです。今年の気候は暑くなったり寒くなったりの不順な天候だったので、お茶の生育状況が悪く、新芽の伸びが今一つで茶葉もかたくて、あまり質の良いお茶ではありませんでした。

茶工場へ

 最後に、網袋に入れたお茶6袋を車に積み込んで、車で15分の茶工場まで運びます。
 生葉の重さは83.1kgでした。
 ちなみに、昨年は100kgを超えていました。
 茶工場の方の話によると、「今年は天候不順で、どこのお宅もお茶の収穫量が少ないし、葉もかたいよ」とおっしゃっていました。

茶詰め

 5日ほどして茶工場から製茶になって戻ってきた、新茶を茶袋に詰めていきます。
 新茶をれんげスプーンで茶袋に詰めてから、スケール(量り)で量り、微調整をして100g、300g、500g入りの新茶入り袋をつくります。
 袋の口をアイロンを当ててしっかり封をします。
 茶袋に詰めた新茶は親戚や友人におすそ分けし、残りを茶箱に入れて保管しておきます。

おわりに

 年々我が家の周りでは、茶の経営を辞めるお宅が増えています。
 お年寄りばかりになり、摘み手が少なくなったのが理由です。 
 我が家の新茶は無農薬で苦味があって本来の茶の旨さがあります。
 特に、夏はお茶パックに入れた新茶を1.5リットルのボトルい入れ、水を注いでひと晩冷蔵庫で冷やしておくと、翌朝には黄緑色のまろやかな緑茶ができています。
 長女曰く、「市販のお茶は……アレ、お茶じゃないね。やっぱ我が家のお茶はおいしいわ」と言って、朝晩はもちろん、ブレークタイムにもコーヒーや紅茶ではなくて、「我が家の緑茶」を飲んでいます。
 その影響は孫娘(小1)にも及び、彼女は一切ジュースは飲みません。
 飲むのはママに似て、やっぱり「緑茶」なのです。

コメント